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山口 敦史*; 村松 はるか*; 林 佑*; 湯浅 直樹*; 中村 圭佑; 滝本 美咲; 羽場 宏光*; 小無 健司*; 渡部 司*; 菊永 英寿*; et al.
Physical Review Letters, 123(22), p.222501_1 - 222501_6, 2019/11
被引用回数:36 パーセンタイル:89.11(Physics, Multidisciplinary)The low-lying isomeric state of Th provides unique opportunities for high-resolution laser spectroscopy of the atomic nucleus. We determine the energy of this isomeric state by measuring the absolute energy difference between two -decays from the 29.2-keV second-excited state. A transition-edge sensor microcalorimeter was used to measure the absolute energy of the 29.2-keV -ray with improved precision. Together with the cross-band transition energy (29.2 keVground) and the branching ratio of the 29.2-keV state measured in a recent study, the isomer energy was determined to be 8.300.88 eV. Our result is in agreement with latest measurements based on different experimental techniques, which further confirms that the isomeric state of Th is in the laser-accessible vacuum ultraviolet range.
早川 岳人; 静間 俊行; 梶野 敏貴*; 千葉 敏; 篠原 伸夫; 中川 庸雄; 有馬 大公*
Astrophysical Journal, 628(1, Part1), p.533 - 540, 2005/07
被引用回数:22 パーセンタイル:51.52(Astronomy & Astrophysics)Re-Os系は、超新星爆発の急速な中性子捕獲反応過程(r過程)の発生年代を評価する原子核宇宙時計として重要である。近年、急速に発達してきた金属欠乏星と呼ばれる銀河系初期に誕生した恒星の同位体分離による天体観測や、原始隕石の同位体分析に応用可能である。その一方で、中規模の質量を持つAGB星の遅い中性子捕獲反応(s過程)による元素合成でも、Reが相対的に少量生成される。その影響を理論的に評価して差し引かないと、r過程の年代を正確に評価することができない。われわれは、これまで全く考慮されていなかったRe核異性体を経由してReがs過程で生成される可能性を発見した。これまで、考慮されていなかったのは、Re核異性体への中性子捕獲反応断面積が計測されていなかったためと推測される。そこで、原研の研究用原子炉を用いて中性子捕獲反応断面積の核異性体生成比を初めて誤差の評価とともに計測した。このデータをもとに、s過程の寄与,原子核宇宙時計に対する影響を理論的に評価した。
早川 岳人; 岩本 信之; 静間 俊行; 梶野 敏貴*; 梅田 秀之*; 野本 憲一*
Nuclear Physics A, 758, p.525c - 528c, 2005/07
太陽系に存在する重元素は、太陽系生成以前に存在した恒星の中で生成された。そのため、太陽系に存在する元素の同位体比(太陽組成)は、過去の元素生成を記録している。われわれは、太陽組成を分析して、p核と呼ばれる陽子過剰領域側に存在する安定同位体と、s核と呼ばれるベータ安定線に存在する安定同位体の比に、スケーリング則が存在することを発見した。これは、p核が、超新星爆発のような膨大な光が発生する環境下で、s核から光核反応で生成されたことを示す証拠である。これは、過程と呼ばれる元素合成モデルと一致する。また、過程において生成されるp核とs核の比が広い質量領域にわたって一定であるという過程の普遍性を提案する。さらに、このスケーリング則を応用することで超新星爆発の新しい原子核宇宙時計を提案する。
村松 はるか*; 湯浅 直樹*; 林 佑*; 紺野 良平*; 山口 敦史*; 満田 和久*; 山崎 典子*; 菊永 英寿*; 中村 圭佑; 滝本 美咲; et al.
no journal, ,
物理定数である微細構造定数の恒常性については常に検証の対象であり、その測定方法の一つに異種の原子時計の周波数を比較する方法がある。さらに新たな可能性としてThの29.19keVから遷移する基底準位と異性体準位のエネルギーの差を使用した原子核時計を用いることで、微細構造定数の時間変動に対する精度が5桁も向上すると期待されている。Th異性体準位エネルギー測定方法には29.19keVダブレットの直接観測と他の崩壊系列から間接的に推定する方法があり、Th異性体準位エネルギーは間接的な推定から7.80.5eVと求められている。しかし、このエネルギーに相当するシンクロトロン光でThの基底準位が直接励起された報告はなく、0.5eV以上の系統誤差が存在する可能性がある。現在可能性のあるTh異性体準位エネルギーはThイオンの半減期から見積もられた6.3-18.3eVである。この広帯域をシンクロトロン光にてスキャンすることは困難であり、系統誤差を抑えるためにも線分光による29.19keVダブレットの直接観測が望まれる。そこで我々は、29.19keVダブレットの直接分光を可能とするTES型X線マイクロカロリメータの開発を行った。そして30keVのエネルギーに対して15eVのエネルギー分解能を有する素子を開発し、29.19keVダブレットの直接観測が可能となることをシミュレーションを用いて示した。本講演では、検出器の開発、評価結果とシミュレーション結果について報告する。
山口 敦史*; 村松 はるか*; 林 佑*; 満田 和久*; 湯浅 直樹*; 前畑 京介*; 中村 圭佑; 滝本 美咲; 菊永 英寿*
no journal, ,
トリウム229は、基底状態からわずかエネルギー8eV程度のところに第1原子核励起状態(アイソマー状態と呼ばれる)をもつことが知られている。本研究の目的は、基底状態からアイソマー状態への原子核遷移の共鳴周波数を基準とする光周波数標準の実現をめざし、この核遷移の遷移エネルギーを精密に測定することである。本研究ではアイソマー状態のエネルギー(約8eV、(a))の測定のため、トリウム229原子核のエネルギー29.19keVの第2励起状態を利用する。先行研究で、基底状態から第2励起状態のエネルギー(b)は精度0.07eVで測定されている。本研究では、ウラン233がトリウム229に崩壊する際に放出される、第2励起状態からアイソマー状態の間のエネルギー29.19keV(c)の線を超伝導遷移端カロリメータで精密に測定し、(a)=(b)-(c)によりアイソマー状態のエネルギーを測定する。